連載
ドゴンのテリ村から
神話の民と呼ばれるドゴン村の日々
vol.04 子供たち(後編)
割礼は村の長老たちによって決められる。
割礼をする事に決まった男の子は当日、
- 頭髪を剃る。
- そして水浴びをして身体を清潔にする。
- 長衣に着替える。約二週間傷が癒えるまでパンツは穿かない。
- 割礼を行う。
- ミレットで飲み物を作り、子供たちに配る。
- 大人たちからドゴン人としての仕来り、作法など全般を習う。
- 若者たちの仲間入りをして、若者たちと共に泊まる。
- 楽師が来て演奏を習う。
- 全部のプロセスが終わると、新しい衣装を着て村中を「大人になった」挨拶をして歩く。
- 割礼の後は両親の家には泊まる事は許されない。
ドゴンを訪れたことのある人なら、村の片隅にある岩の窪みなどにヒョウタンを円形に切って5~6枚繋いで、がらがらに作られたものが収められているのを見た人も多いのではないだろうか。
きまって割礼の場所に近い所にある。
これが割礼の済んだ男の子達が、九~十日の間村の中を振り回して音を立て村人たちに「大人になった」
挨拶をし、お祝儀を貰う時に使うものなのである。小さながらがらをセセギンSesegin、大きなものをサガボンSagabonとよんでいる。
振り回す時に歌を歌う。
ベデグン ジョゴジョゴ トウボロベイ Bedegun Jyogojyogo Touborobei.
ベデグン ジョゴジョゴ エイ Bedegun Jyugojyogo Ei
この意味は、「道の上に、山から鳩が下りてきて、車が通る道で、食べ物を探している。」ということで、お祝儀を催促する唄なのである。
一月バンカスでは割礼があったので、白い長衣を着た男の子たちが、何組もモプチに続く道路脇でセセギンを振ってお祝儀の催促をしている姿があった。
テリ村の割礼は今年は六月ごろ、農繁期になる前に行うということだった。今年割礼を受ける男の子は村で10人ほどで、今ごろはギリシャも大人になっていることだろう。
若者は私の仮住まい前の砂の上に、ゴザを敷いてシーツを被って毎晩何人かが寝ていた。
ハルマッタンが吹いて気温が下がった時は、寒くて到底寝られたものではないが、そうでなければ昼間に暖められた砂は心地よい暖かさだという。
ひょっとすると、ギリシャもその仲間入りをしているかもしれない。こんどテリ村を訪れる時は、お祝儀を渡さなければならないだろう。
(了)