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アフリカを駆け抜ける!vol.02 賀曽利隆さんに聞く

◆穀物を「焼く」文化と「煮る」文化


―アフリカ中を旅していて、そういった地域性を感じるときは?

賀)おもしろいのは食べ物ですね。
アフリカの食べ物は、最終的に口に入る形がモチ状で、それを汁(スープ)につけて食べる。
サバンナでは、主食は雑穀かトウモロコシで、それを粉にして、練ってモチ状にして食べる。
熱帯雨林地帯だと、主食はタロやヤム、キャッサバなどのイモ類。そして、プランタイン(バナナの一種)。
これをやはりモチ状にする。

キャッサバにしても、ヤムにしても、茹でれば食べられるのに、わざわざモチ状にする。
不思議でしょう?あれだけ自然風土も違い、生活の仕方も違う。
それでもモチ状にするという点では同じなんです。

砂漠の遊牧民も、チーズを作って市場でお金に換えて、それで穀物を買いますが、やはりそれをモチ状にしてミルクをかけて食べます。

サバンナの古い文化を真似をしているんじゃないかと思いますが、砂漠とサバンナというまったく違う世界で、同じことをやっている。これがアフリカなんです。


―サハラ以南には、大きな共通性があるということですね。

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賀)そうですね。北アフリカへ行くと、全然違う世界。原料は同じでも、モチ状にしないで焼くんですね。
この境界はスーダンです。スーダン北部はグラミレット(雑穀)を薄く広げて焼いて「キスラ」と呼ばれる一種のパンにして食べます。

エチオピアの「インジェラ(穀物の粉を発酵させ酸っぱくしてから焼いたパン)」の発酵していないような食べ物ですね。
南部はまったく同じ作物ですが、粉にしたものを熱湯で練り固めて、モチ状にして食べる。

穀物を「焼く」と「煮る」の差で、きれいに境界線が引ける。
両者は絶対に混じらない。まったく違う文化なんです。

食べているものを見れば、文化の境目は一目瞭然です。

アフリカと一口にいうけど、「アフリカ大陸」と「アフリカ」はイコールじゃない。
大陸の中には、互いに相容れない文化、アラブとアフリカがあるんです。
こうしたことは、1960年代の旅でも、今年の旅でも、全然変わらない。

変わらぬアフリカを感じます。


―どちらの世界が性に合うということはありますか?

賀)僕はどちらでも平気ですね。それどころか、白人の家に招かれると、ナイフとフォークで食べたりね。

僕って、いったい何なんだろうと思いますが(笑)、順応性が高いのは「旅をし続けたい」という一心からなんです。
だからこそ、どんな地域に行っても染まることができる。

(続く)

(No.100 より転載)

written by 編集部

賀曽利 隆 プロフィール

1947年東京生まれ。
アフリカ大陸一周を皮切りに、アジア、オーストラリア、ヨーロッパ、南北アメリカと世界6大陸を駆け巡る。
日本人としては初めてサハラ砂漠をバイクで縦断。

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